国際情勢・通商

報告書「EUと新しい資本主義・民主主義」を発刊しました

 「欧州研究プロジェクト(研究主幹=須網隆夫・早稲田大学大学院法務研究科教授)」では、2021年度及び2022年度の研究成果を報告書「EUと新しい資本主義・民主主義」として取りまとめました。

 本報告書ではEU圏における新しい資本主義および新しい民主主義の展望と日本への示唆について、本研究プロジェクトに参加した9名の識者が論じています。

<目次>
I章 序論
II章 ロシアのウクライナ侵略と国際秩序
 第1節 本章の趣旨・概要
 第2節 ロシアによるウクライナ侵攻の経緯と含蓄
 第3節 ロシアによるウクライナ侵攻とEUの対応侵攻から1年の評価
III章 新しい資本主義と市場の制度設計
 第1節 本章の趣旨・概要
 第2節 新しい資本主義の基礎となる考え方
  第1項 EUにおける新しい資本主義
   ① EUが「新しい」と名乗らずに推し進める「新しい資本主義」
   ② 新しい資本主義実現のツールとしての欧州復興基金
  第2項 新しい資本主義と国家の役割
   ① 金融資本主義と国家とEU
   ② 「規制国家」化による市場の機能確保
  第3項 新しい資本主義と市場の役割社会的価値を組み込んだ市場
 第3節 様々な政策課題に応える新しい資本主義新しい資本主義の具体像
  第1項 格差の是正と新しい資本主義
   ① 加盟国間格差の是正とEU
   ② EU社会政策の展開と日本への示唆
  第2項 GXと新しい資本主義
   ① 循環経済と政策統合
   ② ビジネスと環境訴訟
  第3項 DXを実現する新しい資本主義 監視社会へのEUの対応
  第4項 経済成長を実現する新しい資本主義
 第4節 新しい資本主義に向き合う日本企業
  第1項 EUの「新しい資本主義」と向き合う日本企業と在欧日系自動車産業
 第5節 小括―何をEUから学ぶか
IV章 新しい資本主義を支える新しい民主主義
 第1節 本章の趣旨・概要
 第2節 ヨーロッパにおける民主主義の概況
  第1項 現在のヨーロッパ民主主義の状況と課題
  第2項 欧州議会への評価の上昇と欧州経済社会評議会への風当たり―ESGと民主主義のブラッシュアップ
 第3節 民主主義のアップデート―民主主義に係わる様々な試み―
  第1項 市民参加の挑戦と代表制民主主義
  第2項 民主主義の多様な回路 ―EUの「将来に関する会議」を事例として
  第3項 EUにおけるサステナビリティと将来世代世代間衡平の思想
  第4項 EUと民主主義:地域民主主義の可能性
 第4節 小括―何をEUから学ぶか
V章 新しい資本主義と国際秩序
 第1節 本章の趣旨・概要
 第2節 国際環境の現状・展望
  第1項 グローバル化した世界の現況:利益、価値、(国家)主権、国際社会における三者の交錯?
 第3節 新しい資本主義と国際貿易体制の展望
  第1項 Post-Covid 19及びロシアのウクライナ侵攻後の世界貿易秩序と日本の対応
  第2項 炭素国境調整措置―EU環境政策の対外的側面
 第4節 リベラルな国際社会と日本
  第1項 「リベラルな国際秩序」の中身は何か?
 第5節 小括―何をEUから学ぶか
VI章 最後に
 第1節 日本に『拘らない』日本企業日本脅威論から歓迎、そして周縁化と競合
 第2節 結語

<執筆者(50音順)

須網隆夫

早稲田大学大学院法務研究科教授

網谷龍介

津田塾大学学芸学部教授

伊藤さゆり

()ニッセイ基礎研究所経済研究部研究理事

太田瑞希子

日本大学経済学部准教授

黒田友哉

専修大学法学部准教授

佐藤俊輔

國學院大學法学部准教授

鈴木均

国際文化会館地経学研究所主任客員研究員

中西優美子

一橋大学大学院法学研究科教授

渡邊頼純

関西国際大学国際コミュニケーション学部学部長

慶應義塾大学名誉教授


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