出版物

2021/01/21

サーキュラーエコノミー―循環経済がビジネスを変える

梅田靖+21世紀政策研究所編著
勁草書房(2021年1月21日発刊)

当研究所のプロジェクト「サーキュラーエコノミー研究プロジェクト」の成果を基にした書籍が「サーキュラーエコノミー ―循環経済がビジネスを変える」(梅田靖+21世紀政策研究所編著、勁草書房)として出版されました。本書では、欧州委員会が推し進めるサーキュラーエコノミー戦略について、ライフサイクル工学、環境政策、環境ビジネス、デジタルビジネス戦略などの視座から多面的に分析し、今後の市場経済、日本の産業界に及ぼす影響を解説しています。

【目次】

ご挨拶

序 章 <梅田 靖 東京大学大学院教授>
欧州調査/EUのサーキュラーエコノミーが経済の仕組みを変える/EUのCE政策の背景/従来型のEU環境政策との違い/欧州企業がCEに取り組む理由/日本企業に求められるアクション

第1章 サーキュラーエコノミーとはなにか
    <赤穂 啓子 日刊工業新聞社論説副委員長>
1.欧州の政策
    リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへ/資源制約時代の予兆
2.欧州がCEに取り組む背景
    欧州の政治的背景/コロナ後世界で加速するCE政策
3.CEに取り組む欧州企業
    ①シーメンス/②ヴェオリア
4.EUにおけるCE政策の進捗
5.「循環型経済行動計画」
6.EU加盟国のCEへの取り組み
    ①フランス/②オランダ/③ドイツ/④英国
7.まとめ
補足 EU「サーキュラーエコノミーパッケージ」の内容

第2章 サーキュラーエコノミーは、いまどうなっているのか―欧州の事例を中心に
    <喜多川 和典 日本生産性本部エコ・マネジメントセンター長>
    <梅田  靖  東京大学大学院教授>
1.全体動向
2.標準化動向
3.プラスチックを巡る動向
    (1)CEとの関係性/(2)材料リサイクルで乗り遅れた日本/
    (3)プラスチック問題を巡る日欧の差とその背景/
    (4)中国の廃プラ輸入規制の影響/
    (5)欧州におけるリサイクル政策の新たな動向と緩慢な日本の動き/
    (6)循環政策は「プッシュ型」から「プル型」へ
4.欧州調査報告
    (1)ビジネスへの取り込み/(2)欧州委員会の動き

第3章 サーキュラーエコノミーはデジタル戦略の重要な差別化要因
    <廣瀬 弥生 東洋大学情報連携学部教授>
1.デジタルビジネスにおける環境変化
2.デジタルプラットフォーム戦略が国際標準化の覇権を握る鍵に
3.欧州企業のプラットフォーム戦略:CE×デジタル
    シーメンス:設備保全ビジネスがプラットフォーム戦略を強化/
    フランス:地域資源循環ソリューションを軸にしたスマートシティプラットフォーム
    戦略
4.プラットフォーム戦略がもたらす顧客接点強化
5.日本にとってのリスク
6.提言
    (1)経営戦略本部によるステークホルダーとの積極的なコミュニケーション/
    (2)日本企業の強みを活かした戦略ビジョンの策定
7.最後に:日本型コミュニケーションの重要性

第4章 「ものづくり」視点からのサーキュラーエコノミー
    <梅田 靖 東京大学大学院教授>
1.ものづくりへのCEの影響
2.ものづくりの今後の姿
3.CEを実現するための技術
4.まとめ

第5章 日本企業とサーキュラーエコノミー
    <赤穂 啓子 日刊工業新聞社論説副委員長>
1.「100年後を見据えた車作り」
2.「お客様のライフサイクルに最適な価値を提供」
3.「2030年の社会見据えCEに取り組む」
4.「素材の分別へ、設計と意識を改革」
5.「日本のメジャーリサイクラーを目指して」
6.「自動車 解体から利用へ」

終 章 今後予想される変化
    <梅田 靖 東京大学大学院教授>

用語解説

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