提言:民事法律扶助制度検討の視点(要約)
1999年10月19日
要約
法律扶助制度は、わが国のあるべき司法制度を見据えて、多角的視点から検討されるべきであるが、あわせて、
- 必要最小限の国庫支出・国の関与
- 扶助利用者及びリーガルサービス提供者が裁判費用を最小限にしようとする動機づけ
- 社会全体の紛争解決コストの低減
- 扶助対象者の再検討
の視点も重要である。
上記視点から、具体的に以下について提言する。
- 国が法律扶助事業主体を指定し、国民からなる第三者機関がその法人を外部から評価監督すべき。また扶助審査部門の審査員は1年程度の任期制とすべき
- 訴訟救助制度を法律扶助事業新法人へ移管すべき
- 保証金や弁護士費用の一時的出費に対応できない場合にも扶助対象とすべき
- 立替金の原則償還を維持し、法律扶助事業新法人の立替金回収体制を強化すべき
- 法律扶助事業新法人とADRが連携し、事案によりADRでの解決を奨励すべき
- 法律相談や示談交渉代理に対する公的補助金は地方税で検討されるべき
- 裁判所窓口に本人訴訟希望者が提訴や応訴をし易くするためのサポート体制を構築すべき
- 民間による裁判外紛争解決費用保険や共済の開発に期待
21世紀政策研究所
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